帝王学

以前兄の職場で、「やくざ映画から学ぶビジネス講座」という会があり、頼んで参加させてもらった。

「日本の首領完結編」で、ついに、やっと、明日は全日本統一というところで佐分利信が、誰もいない部屋で舞を舞うシーンがあった。

その時兄の上司が、

「綾ちゃん観てみィ。こんなところでな、誰も見てないと思って、気ィ抜いて踊ったりするから、殺されるんや」

と言って、確かに次のシーンで新幹線の中で殺されてしまうのだった。

 (しかも修学旅行中の女子生徒たちの前で!!やくざと女子中学生!!!誰が思いついたのだろう。最高に最悪のシナリオ!)

それ以降、仕事などであと一歩というところで、ほっと一息コーヒーでも飲んでいると、突然心の中で佐分利信があの謎の舞を踊りだすようになり、いかんいかん、最後まで気を引き締めねば殺されかねん、と思うのだった。

帝王学というのは、名前も素敵だけれど、 なるほどと思うことがたくさんあって面白い。

小学生の頃、私は父に呼ばれ、

「口喧嘩で一番強い、絶対に負けない言葉は何か知っているか?」と質問された。

知らないが知りたいと答えると、

 「『それがどうした?』だ。これからケンカする時は、積極的に使ってみなさい」
と、言われたのだった。

思えばあれも帝王学だったのかもしれないよね。