2018/03/22

こんなことを言うと、任侠映画の観過ぎだと思われるかもしれないが、何か発言をする時、たとえ場違いで、間違ったことを言ったとしても、余裕のある人の方が結果的に勝ちだという気はする。
形勢が不利な時こそ堂々としていると、傍から見てかっこよく思えるから不思議だ。

先日の忘れられない思い出。
大学教授の出版イベントで、挙手した老人が第二次世界大戦やそれにまつわる歴史の見解を聞いた。
そこにいた誰しもが、「じいさん、なんていうか、そっち系の話は、空気読んで」と思ったはずだった。

大学教授は、「このペンネームの活動時においては、政治的な発言を控える」と早口で言った。
露骨な嫌悪感と、隠しきれない小パニックと、どこかの身内に向けた愛想笑い。
じいさんは、ただ、にっこりして、教授がまだ何か言うのを待った。
立ったままの老人を無視する、気まずい雰囲気。

教授の知り合いが質問をし、会場の流れを変えようとした。
だけどその質問は、とっさに捻り出した陳腐なもので、それに対して過剰な親しみを持って答える教授。

私はそれを見て、なんだか、とても・・・。
なんだかとても、がっかりしたのだった。