鯛のおかしら



王道の和食をドイツ語の先生に教えたいと思った。
私も先生も、料理が大好きなのだ。

先生は、家で和食は作らないと言った。
作るのはパスタか、タイ料理。
ミューズリーが好きだけど、日本だと10倍の値段がするから、なかなか食べられないの。

みゅーずりー?と思ってググると、鳥の餌だと言うことが、わかった。

 だからなおさら、おいしい和食のレシピを教えてあげたかったのだ。


だけど、改めて考えてみると、私は毎日ただ、肉や野菜を、煮たり焼いたりして食べているだけで、教えるほど特別なレシピを知らなかった。

外国人が、驚くような、見た目も味もすごいやつ、何かないだろうかと本を見て、これだ!と思ったのが、鯛のおかしら。

魯山人先生の言うとおりに、やってみたものの、鯛と目が合うたびに出る悲鳴。
 
ドイツ人の先生は、果たしてこれが、格式高い日本料理だと思ってくれるだろうか。