2015/01/29

読書が好きだということは、絶対的秘密事項だった。
暗い感じがするし、理屈っぽいと思われそうだし、「本好きそうだよね」と言われるとえ?どこが? そんなことないけど? と全力で否定してきた。
そうしているうちに、読書仲間はもちろんのこと、本に関する情報が全く入ってこなくなり、適当に選んで読む本は雑誌やネットの記事を読むのと同じ程度の、単なる暇つぶしのおもしろさでしかなかった。

だけど、おおよそ一年前から私の読書環境が180度変わったのである。
必死に読んでも到底追いつけないくらいたくさんのおもしろい本が、毎日のように出版されているということが、わかったのである!
息をつく暇もないほどのおもしろい物語が、時代も言葉も違う人が書いた文章の中に「これは私のことだ」と気づいた瞬間、涙が止まらなくなるような小説が、世界には溢れるほどたくさんあり、ただ私がそれを知らなかっただけだったのだ。

どのようにして読書環境を変えたのかというと、やっぱりそう、インターネットだよね。
私のブログの右下にもある「ブクログ」というサイトで、おもしろかった本のタイトルを検索し、同じようにその本をおもしろいと思った人の本棚をくまなくチェックして、そこからまたおもしろそうな本を探すということを、せっせと一年間くらい繰り返していたら、なんというか、流れがつかめてきた。自分が好きなジャンルや時代がわかってきて、それがわかるとそこから先は温泉を掘り当てたみたいにおもしろい本が勝手にどんどん湧き出てくるのだった。

ブクログの本棚で、好きな本や読んだ本がほとんど同じ、私と同じ感性の持ち主である人を見つけた。
こんな人が中学校の先生だったらよかったなあと思ったから、私はこっそり先生と呼んでいて、先生の本棚を毎日見に行っている。
私は先生のことを師であり、心の友だと思っている。
私は先生の日常も年齢も知らないわけで、本の題名だけが繋いでくれる関係なのである。それなのに、言葉も交わしたことがない先生の本棚を見ると、どんな人よりもぐっと近くにいる感じがするのだ。